募集職種Recruit

舌のケアについて 

こんにちは。JR稲毛駅前 千葉総合歯科稲毛 歯科衛生士の松尾です。

12月に入り、今年も残りわずがとなりました。1年本当にあっという間ですね。

さて、今回は舌のケアについてお話ししていきます。

平成28年歯科疾患実態調査結果によると、舌清掃を行なっている人は全体で2割程度おり、男女別にみるとほぼ全ての年代で女性に多く、年代別にみると20代後半から40代前半では約3割が舌清掃を行っています。いつもの歯ブラシなどの口腔清掃に加えて、舌の清掃を行う人も増えているという結果になっています。

最近ではだいぶ緩和されましたが、近年マスクを着用して生活することが多くなっていますよね。マスクを着用すると口の動きが制限され、口を動かす機会が減ります。これにより唾液の分泌量が減る可能性があります。さらに口呼吸になりやすく、口腔内が乾燥します。そうすることにより、お口の中の細菌が増え、プラークや舌苔が付着しやすくなると考えられています。なのでより一層舌のお手入れというものが重要になってきます。

舌のこけと書いて舌苔(ぜったい)と読みます。舌苔とは何なのでしょうか?

舌苔とは剥離した上皮細胞や食物残渣、細菌、血球成分、唾液成分、色素などが舌の表面に留まったものを言い、口臭の一要因になります。舌苔の色調は、細菌の活動性、飲食物、喫煙などの影響を受けて変化します。舌苔に含まれる微生物に関しては、口腔や全身の健康状態と相互に影響し合うと考えられています。口臭や歯周病の程度によって舌苔の細菌構成が変化すると報告されています。

舌苔は唾液分泌の減少によってつきやすくなります。加齢やホルモンバランスの変化、ストレスや緊張状態によっても唾液分泌が減少すると言われており、それにより舌苔が付着しやすくなります。さらに唾液分泌が正常でも、口呼吸や鼻炎などの鼻疾患、また睡眠時無呼吸症候群などでも舌苔が付着しやすくなります。

舌苔は舌の後方につきやすいです。その理由としては唾液による自浄作用が行き届きにくいことや、舌の運動時に歯や口蓋に触れないなどの理由によりつきやすくなっています。

反対に舌の先端は摩擦運動が強く起こる場所になるので、舌苔はつきにくいです。

舌尖の方が目につくのでお手入れを念入りにする方が多いかもしれないですが、舌のケアにおいて見るべきところは舌の奥になります。

では、正しい舌ケアについてお話ししていきます。

まずは日頃からブラッシングの際に舌を観察する癖をつけましょう!自分の舌に舌苔がついてるかを見分ける必要があります。舌苔がついてなければ舌のケアを行う必要はありません。

舌ケアに使用する舌ブラシには様々なタイプのものがあります。清掃部の形状にはヘラタイプ、ブラシタイプ、マイクロファイバータイプなどがあります。使い方は共通して、舌をべーっと前に出して、力を抜いて清掃部を舌の後方に当て、後ろから手前に優しく引くように数回動かします。舌ブラシと歯ブラシの舌苔除去効果は変わらない研究報告もされていますが、歯ブラシは歯を磨くのに適した硬さで設計されているので、舌を磨く際には力の入れ加減に工夫が必要になります。なので舌をお手入れする際には、舌粘膜を傷つけにくく、かつ清掃効率が高くなるように工夫されている舌ケア用の清掃具を使用することをおすすめします。

みなさんも今日から舌ケア始めてみてください!

スタッフ一同皆様のご来院を心よりお待ちしております。